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November 23, 2009

Cannot Avoid CVCI


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気管挿管ミス 男性死亡 業過致死容疑で捜査 大阪・羽曳野の病院

大阪府羽曳野市の医療法人・春秋会城山病院で10月、麻酔医らが男性患者(56)の左手首の手術で全身麻酔した際、気道を確保するためのチューブを誤って食道に挿入し、患者が窒息死していたことが20日、病院関係者らへの取材で分かった。病院側は医療行為に問題があったと判断し、警察に通報。羽曳野署は、医師らが注意義務を怠った可能性があるとして、業務上過失致死の疑いで関係者から事情を聴いている。

 関係者によると、男性は9月上旬、勤務先の羽曳野市内の工場で作業中、包丁で左手親指の付け根部分を誤って切り、屈筋腱(くっきんけん)と神経を断裂。職場近くの病院で皮膚の縫合手術を受けたが、その後指が曲がらなくなり、10月13日に城山病院に転院。病院は同16日に神経の縫合手術を実施した。

 手術は16日午後1時半ごろから始まり、麻酔医や整形外科医、実習中の救命士ら6人が担当。神経縫合に時間がかかることなどから伝達麻酔ではなく、全身麻酔で対応することを決め、患者の同意を得ていた。

 患者の口から気管にチューブを挿入しやすくするため、麻酔医らが筋弛緩(しかん)剤を投与。麻酔医指導のもと、最初は救命士が挿管を試みたが、30秒以上たっても挿管できず、患者に酸素が送れていないことが判明。交代した麻酔医が、のどを切開するなどして応急処置を施したが、体内の酸素濃度が著しく低下し、約3時間後に死亡が確認された。

 病院側は死亡後、遺族に経緯を説明。府警と保健所にも通報した。捜査関係者によると、司法解剖の結果、死因は窒息死で、患者の食道内にはチューブが残り、約25分間無酸素状態になっていたことが分かった。

 担当した麻酔医は羽曳野署の事情聴取に「患者は首が太く、ヘビースモーカーだったこともあり、通常より気管挿管が難しかった」と話したという。羽曳野署は、麻酔医らが十分な注意を怠り、漫然と気管挿管を実施したことが死亡につながったとみている。

 福本仁志院長は産経新聞の取材に「極めて残念なことであり、ご冥福(めいふく)をお祈りする。捜査には全面的に協力し、再発防止に努めたい」とコメントした。

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まずは亡くなられた男性のご冥福をお祈りする。

恐るべしCVCI。「自分ならこんなヘマはしない」などと思ってはいけない。彼らの挿管技術が私より劣っていたとは思えない。むしろ「自分より上手い人でも最悪の事態に陥ることがある」と肝に銘じるべきだ。

肥満患者にLMAを使おうとして苦労した経験が何回かあることと,もともとLMAはそれほど好きではないので,私も挿管を選んだ可能性が高い。同じようなCVCIに私が明日遭遇する可能性もある。ただ,私が彼らより少しだけ有利な点は,救急救命士の挿管実習を担当していないこと。
麻酔導入後のマスク換気が困難,つまりいきなりCVだったなら救急救命士に挿管させるはずがない。何回か挿管操作を繰り返すうちに気道の浮腫か出血でCVCIとなったのではないか。

早い段階で緊急気管切開キットを使うべきかもしれないが,CVCIでパニクっているなかで,一度もやったことのない手技を成功させる自信は私にはない。おそらく私は最後まで挿管を試みるような気がする。

とにかく,モニター心電図の電極シールから経皮的に酸素化+CO2除去ができるような夢の装置が登場するまでは,CVCIに遭遇しないように祈るしかない。

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Comments

挿管実習を引き受けていますが、麻酔専門医がまず喉頭展開をして、挿管が容易かどうか判断してからの救命士の挿管となります。従って、救命士が挿管するという状況であれば、CVCIではありえません。

Posted by: タカ派の麻酔科医 | November 24, 2009 at 10:03 AM

いやいや、後からCVCIになっただけで、最初は挿管が容易と判断される状態だったのではないでしょうか?
ということですよね?

IVHを代わって穿刺した時ほど合併症が多い、みたいな。

Posted by: physician | November 24, 2009 at 02:26 PM

司法解剖で食道に挿入された気管チューブが発見されたのが事実なら、何でそんなことになったのでしょう。普通は患者が亡くなれば気管チューブを抜きませんか。ましてや食道に入った気管チューブをそのままにしておく理由が分からない。気管切開をしたのなら、気管内にチューブがないことくらい分かるでしょうに。

ひょっとして、胃管が残っていただけだったりして。

Posted by: bamboo | November 24, 2009 at 10:23 PM

ええ,physicianさんの言われるように,途中からCVCIになったのだと思いました。

詳細不明なのにさらに勝手な推測をすると怒られそうですが,「気管食道瘻」の可能性はどうでしょう?

喉頭鏡で見れば挿管チューブは確かに声門を通過している。しかし,チューブ先端は気管食道瘻を通って食道に。いくら換気しても胃に送られるだけ。「おかしい,ちゃんと挿管できている」で,次善策が遅れる。

これなら解剖で食道にチューブが発見されます。

Posted by: 管理人 | November 24, 2009 at 11:53 PM

同様に、経皮気管切開キットを使用して、気管膜様部をつきぬけて、挿管チューブの先端が食道に入っていたとか、、、

救命救急士が挿管する前に喉頭展開していて、簡単に挿管できそうだったのにやらせたのか、換気できますということばを信じて、筋弛緩薬を投与したら換気もできなかったのか、、、。
詳細は、麻酔科学会などに報告されることを希望します。

限られた期間で30例の挿管を達成できるかどうかにすごいプレッシャーがあるので、簡単に挿管を取り上げられないのが救命救急士の挿管実習の面倒なところです。

Posted by: 麻酔科医 | November 25, 2009 at 09:26 PM

確かに救命士さんにはプレッシャーがあると思います・・・
が、やはり安全第一ですし、30症例を早く終えても遅く終えても次から次へと挿管実習が組まれるので、同意も積極的にとりません。
私自身で麻酔導入、マスク換気を確認し筋弛緩薬投与、その後救命士にバトンタッチして挿管です。
1度失敗したらすぐに取り上げます。
喉頭展開して確認まではしませんが、研修医にさせるときもまったく同様です。そして、導入前の酸素化は結構しつこくやります。
LMAも必ず手元に置きます。
この間、他の部屋で挿管実習患者がCIになって呼ばれましたが、ファストラックで換気が容易だったので、ファイバーガイドで挿管を試みました。
私も挿管できずボスを呼びましたが、やはりすでに喉頭付近の浮腫があったようで入らず、手術中止としました。
この人は外見的にも挿管困難顔貌もなく、全麻既往もない方でした。
気道管理は恐ろしいです・・・

Posted by: はまぐり | November 25, 2009 at 10:32 PM

救急救命士の挿管実習の際にはウサギのような臆病さが必要ですね。

私には無理です。ゴルゴ13に言わせると,私は早死にするタイプです。

Posted by: 管理人 | November 26, 2009 at 01:01 AM

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