肺移植とTAPVR
脳死肺移植の手術や麻酔がどれほど難しいか,私には見当も付かない。
>①部分体外循環といえる状態での肺換気の停止による非酸素化血の頭蓋内への流入と、②体外循環後半に発症した血圧低下、が複合的に関与した可能性が高く、さらに③早期の復温や呼吸性アルカリ血症が脳虚血を助長した可能性
この部分を読むと,一般的な心臓手術でも起こりえるトラブルだった可能性もある。
それにしても,至極妥当,というより私には「これ以上は望めない,最高の対応」と思える手続きを踏んだにもかかわらず書類送検・・・。
肺移植という珍しい手術に特有のトラブルだったなら,外科医も麻酔科医も今後一切肺移植に手を出すべきではないと思う。人工心肺を使用する手術ならどんなものにも起こりえるものなら,どうするか。
私なら,やはり逃げる。
医療という不確かなものを扱う以上,地雷はある程度しかたない。しかし,空襲のさなかに自分から進んで弾薬庫に近づくべきではない。
ところが,三重で
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心臓難手術、奇跡の成功 体重1574グラム 赤ちゃん頑張ったね
2008年4月4日 朝刊
複雑な心疾患を持つ低体重児の手術について説明する新保秀人教授(左)=津市の三重大医学部で
写真
複雑な心疾患がある生後1カ月足らずの体重1500グラム余の赤ちゃんの手術に、三重大付属病院(津市)が成功した。この疾患では、普通の体重の赤ちゃんでも手術後に死亡する確率が19%に達するデータもあり「今回のように、体の小さな低体重児で成功した例は国内外で見当たらない」という。同病院が3日発表した。
手術を担当したのは心臓血管外科の新保秀人教授ら。赤ちゃんは女の子で、2月14日に体重1802グラムで誕生。本来は肺から心臓の左心房につながるはずの肺静脈が、ほかの血管に2カ所以上つながっており、「総肺静脈還流異常」のなかでも複雑な状態の「混合型」と診断された。
3月10日に手術した時の体重は1574グラム。体外に置いた人工心肺を使いながら、赤ちゃんの直径わずか3ミリの肺静脈をクリ一粒ほどの大きさの心臓の左心房に縫い合わせるなど、4時間かけて血液の流れを正常にする手術を施した。
術後の経過は良好で、現在はミルクを飲み体重も増加しているという。新保教授は「低体重児は手術中、血液の体外循環の維持が難しい。今回の手法などを学会に発表したい」としている。
【総肺静脈還流異常】1000人に1人が持つ先天性心疾患の症例のうち1-2%を占める。肺から心臓へ血液を送る血管が正常につながっていないため、肺で酸素を取り込んだ血液がうまく流れず、生後早い時期に手術が必要なケースが多い。
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そして静岡で
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県立こども病院で未熟児の心臓手術成功 1168グラムで国内最小例
2008年4月18日
兜惺ちゃんあす退院へ
県立こども病院(静岡市)は17日、体重1168グラムの未熟児の赤ちゃんの先天性心臓疾患手術に成功したと発表した。心臓はピンポン球大、血管は直径4ミリと小さい上、心臓停止を伴う難手術。この手術の成功例では「国内で最も軽い体重」(病院側)で、妊娠期間でも33週で国内最短。手術は昨年11月、生後16日で行われ、今月19日に退院の見込みという。
赤ちゃんは島田市の会社員田中義夫さん(28)の長男兜惺(とうせい)ちゃん。藤枝市内の病院で昨年11月、双子の兄として生まれ、出生時の体重は1176グラム。
1万人に1人の割合で発症する「総肺静脈還流異常症」で、心臓の左心房につながるはずの肺静脈が肝臓の入り口の血管につながっていた。酸素を含んだ新鮮な血液が十分に体に行き渡らず、早期に治療しなければ死亡の恐れがあった。
循環器センター長の坂本喜三郎副院長が執刀し、人工心肺装置を使って心臓を50分間停止させ、心臓と肺静脈をつなげた。現在は体重が2740グラムに増え、元気にミルクを飲むまでに回復した。
会見した母親の愛子さん(29)は「悩んだり、あきらめかけたこともあったが、多くの人に助けてもらい感謝している。丈夫で健康で優しい子になってほしい」と笑顔で話した。
新生児の心臓を停止させる手術は後遺症や合併症の危険性が高く、未熟児ではさらにリスクが高まるという。坂本副院長は「未熟児で生まれた子どもを助けられるとの明るい未来を示した」と述べた。
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三重の教授も静岡の副院長も腕に自信があるだろうから,今後も難手術を続けていくことは間違いない。しかし,難しいとされる手術を100例連続で成功させても,101例目に原因不明のトラブルで患児を死亡させたら刑事訴追が待っている。
「医療事故調ができたら医師に対する不当な刑事訴追が少なくなる」と考えている人も多いようだが,どうにでも解釈できる“謙抑的”という一語に私は自分の人生を託す気にはなれない。
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